ノースバンクーバー市の歴史
古くからバラードインレット(ノースバンクーバーとバンクーバーの間の海)での海運業で栄えてきたノースバンクーバー。1977年にシーバスが開通されてからはロンズデール・キーをはじめに、より一層華やかになっていったとか。そんなノースバンクーバーの歴史を展示しているのがノースバンクーバー博物館。館内にははるか昔に海を渡ってきた日本人の歴史なども展示されている。興味深いのは博物館に保管されている2万点以上の写真。1900年からのノースバンクーバー各地の写真を保管している。たくさんの人が、自分が住んでいる土地の写真を見にくるのだとか。希望者には写真を有料でプリントしてくれるのだそうだ。
ノースバンクーバーの人々
グラウスやシーモアといった山はもちろん、目の前には海を挟んで見えるダウンタウンの素晴らしい景色を楽しめる、自然がいっぱいのノースバンクーバー。のんびりとした街の雰囲気は、ちょっとした田舎だ。公園がいたるところにあり、時間がこころなしかゆったりと流れるよう。街にはオーガニックカフェがあり、肉やベーカリーに至るまでオーガニックを扱うお店が驚くほど多い。土曜日にはオーガニック市が催されているとか。ここに長く住む住人にお勧めのお店は? と聞くと、多くの人がオーガニックのお店を答えた。人々は、ここの自然と同じように、食べる物も自然にシンプルに、そして素材のいい物を手に入れようという気遣いが感じられる。そんなノースバンクーバーにぴったりの教育思想をもつ学校があると教えてくれた、特派員のひとみさん。早速、見学に行ってみた。
知る人ぞ知る、噂の学校
「人智学」に基づいた教育方針
世界五十カ国に650を超える分校があるウォルドルフスクール。BC州だけでも現在十校が開校されている。ウォルドルフスクールとは、ドイツの哲学博士であるルドルフ・シュタイナーが唱えた教育論に基づき、豊かな人間教育を実践する学校だ。リンバリーにあるウォルドルフスクールは開校30年。プレスクールから高校まで一貫した教育を受けることができる。
ウォルドルフスクールには、さまざまな特徴がある。その中でも驚いたのはグレード1から8まで一貫して同じ先生が担当するということだ。その上少人数制。先生が子供一人一人の個性や癖を知り尽くし、個人にあったケアが細かくできるのだそうだ。「でも、もし先生と合わない時はどうするんだろう」というレポーターの素朴な疑問に、この学校で20年間教壇に立つイレイン先生はこう答えてくれた。
「生徒に対する反抗や問題には、先生が最後まで諦めることなく立ち向かい、生徒と分かり合おうとします。反抗は成長の道のり。その道のりを間違えることないように、そして何か問題があったときに、それを乗り越える力、解決する力、意思を伝える力、すなわちコミュニケーションスキルも先生と一緒に学びます。生徒と一緒に、先生も、ご両親も成長する教育をするので、心配は全くありません」堂々と自信をもって答えてくれたイレイン先生。その情熱と熱心さと一緒に学びます。生徒と一緒に、先生も、ご両親も成長する教育をするので、心配は全くありません」堂々と自信をもって答えてくれたイレイン先生。その情熱と熱心さが体全体から伝わる熱い先生だ。こんな先生なら安心して子供を任せられるのではないだろうか。
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生徒の作品を手にしたイレイン先生 |
身をもって経験する教育
ここでの勉強は、机に向かうだけ、先生の話を聞くだけではない。そしてテストの点数で人を判断したりしないのだそうだ。高校に入るまで主だったテキストはない。そのかわり一人一人の生徒が、学びながら自分のための教科書を手作りするのだ。「学ぶ時は、一緒に経験すること。これは大事です。イマジネーションをかきたてる。そして子供の想像力を最大限に生かします」とイレイン先生。教育と経験を一度にする事により、右脳と左脳を同時に使う教育をするのだ。
のびのびした子供達
取材中に何処からか聞こえるたくさんの綺麗な音色。教室をのぞくと、チェロを弾いていたり、フルート吹いていたり。楽器は、授業に積極的に取り入れているそうだ。そして編物や絵画といった想像力や感性を伸ばす教育も取り入れられている。
学校で走り回っている生徒、一人一人は素朴で、何事にも興味津々な子供ばかり。こんな子供らしい子供は、久しぶりに見たような気がした。
さまざまなカルチャーや人種を超え、その全てを受け入れてくれるウォルドルフスクール。自由という言葉がぴったりの学校だ。
ひとみさんとアンディのウォルドルフスクール体験談
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子供の成長が何よりも楽しみだと語るひとみさんファミリー |
この学校に一人娘アンディを通わせている、ノースバンクーバーのレポーターひとみさんに、学校の感想を聞いてみた。
「数年前に、日本のNHKで紹介されていたウォルドルフスクールをたまたま見ていた主人が興味を持ち、本を読んだりしてその良さを確信し、娘がプレスクールに通う時にはこちらのウォルドルフスクールを真っ先に見学に行きました。
けれど日本の幼稚園を想像していた私は、あまりにも素朴な造りに最初は戸惑いましたが、主人は自然がいっぱいのこの小さな学校を一目見て気に入ったみたいで、2人で相談してここだ!と決心しました。
娘は人見知りをするタイプの子供だし、日本から来たばかりで英語が喋れないというハンディもあったので、ここの少人数の生徒(最初の年は生徒が8人だった)にベテランの先生2人というシステムは、おとなしい娘にはぴったりでした。
最初の年はParents & Totsという一番小さい子供が行くクラスに週1回から通いました。
ここは親も一緒に通うクラスだったので、最初の全然慣れない時は隣で一緒に遊んでました。ここはプラスティックの形が決まったおもちゃは1つもなくて、外から拾って来た木(先生や親が丸く角を削ったもの)や手作りのお人形、松ぼっくり、シルクの布…それらを子供の想像力に任せて自由に遊びます。パンを焼く日なんかは、粉だらけになりながらも物凄く集中している姿を見られたし、子供が自分で考えた不思議な形のかわいいパンを見ることができて、私にとっても形にはまってない教育を教えてもらったようで参考になる事ばかりでした。
スナックタイムにはオーガニックの果物、オーガニックの粉(粉も子供達がミルするんだよ)で作った手作りパンが出て、今まであんまり食材に気を使ってなかった私は最初驚いたけど、ここの学校に通うようになって改めて食べ物に対しての意識が変わりました。
教室はキラビヤかでもなんでもないんだけど、自然のもの、優しい色合いのものに囲まれて落ち着く空間で、子供達が皆な静かに遊んでるのをみて、精神面で安定してるんだと思います。優しく包んでくれるお母さんのような先生達だから、子供も安心してるんだろうと思います。
今は2年目で週3日のプリスクールに通ってます。もちろん昨年と同じ先生です。
手作業がもっと増え、いろんな物を作って楽しそうにイキイキしています。外遊びもするから毎日泥んこ! お昼に迎えに行くと明るい笑顔で飛びついて来るのが嬉しいです。
今のところ学校には大満足です。上の学年の子供たちを見てても、もうここの学校しか考えられない。子供が精神面で安定してるのがよくわかる学校だと思います。
子供に競争をさせない教育。勿論通信簿のようなものはないから人を数字で判断したりしないんで、皆なのんびりしててとてもおおらかですね。
子供を見ていて、主人と私の選択は間違ってなかったな〜って実感しています」
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クラスメートのお友達と一緒に通学するアンディーちゃん(左) |
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リンバレーモ−ルのすぐそばにある、ウォルドルフスクール |
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生徒はみなすばらしいアーティスト |
Vancouver Waldorf School
住 2725 St Christphers Road, North Vancouver V7K 2B6
電 604-985-7435
F 604-985-4948
HP www.vws.bc.ca
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