バンクーバー
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Coco Magazineは バンクーバーで暮す人のためのバンクーバー生活マガジンです。子育ての話からバンクーバーでおすすめのスポット、ビジネスやレストランの話題など、バンクーバーの今をご紹介しています。雑誌は2ヶ月に1回偶数月の第4木曜日に発行。また、雑誌と全く同じ内容のWEBの更新は、雑誌発行日の翌週水曜日となっています。

『もったいない学会』について
設立2007年12月28日。正式名称は『特定非営利活動法人 石油ピークを啓蒙し脱浪費活動をめざす もったいない学会』。元来日本人が持つ「もったいない」という、モノを大切にする意識を高め、生活・農業・食料に関わるモノ・エネルギーを浪費しない生活スタイルを考え、促進するため、現在は東京に事務所、北海道、鳥取、滋賀に支援を置き、毎月講演会などの活動をしている。

モノが溢れる現代社会。コンビニエンスストアには24時間明かりが灯り、街角には自動販売機が建ち並ぶ…。そんな便利さのなかで、忘れていませんか? 地球の自然にも、資源にも限りがある、ということ。未来のため、子供たちのために、今こそ私たち個人レベルでの意識改革が問われるのではないでしょうか。私たちが今できること、すべきことについて、3月26日(水)にバンクーバーで講演会を開催予定の、アラスカ大学教授、また『もったいない学会』理事を務める福田正己教授にお話を伺いました。

 

福田 正己
1944年埼玉県出身。1967年東京大学理学部地学科卒業、1972年東京大学理学系大学院博士課程修了。専攻は雪氷学(凍土学)。元北海道大学低温科学研究所教授、理学博士。現アラスカ大学教授、『もったいない学会』理事も務める。著書『自然の猛威』(新版 日本の自然 第8巻、共著、岩波書店)/『北海道の自然』(日本の自然 地域編 第1巻、共編著、岩波書店)/『北海道・自然のなりたち』(共編著、北海道大学図書刊行会
Q:教授が現在活動されている『もったいない会』の考え方に付いて教えて下さい。
A:昨今の原油高騰や食料品の値上げなどの原因はどこにあるかというと、原油の生産量が04年にピークを迎えたことです。世界食糧機構(FAO)の速報によると、04年は世界の食糧生産のピークでもありました。これから迎えるエネルギー不足、食糧不足をどのように乗り切るかのカギになる、必要以上に消費しない、再利用を心がけるというのが、『もったいない精神』です
Q:現在、カナダと日本が最優先で取り組むべき環境保護はどんなことでしょう?
A:目下の課題はゴミ処理とリサイクル。特にゴミの分別収集の徹底です。最近日本では5〜10種類に分けて収集しますが、ドイツやスウエーデンでは20種類以上細かく分けて収集し、再生可能かどうかを判断します。スイスではガラス瓶の分別は色毎に8種類に分かれています。 また、ようやく日本でもスーパーでのレジ袋が有料化になり、マイバック持参を奨励しています。スイスやドイツではポリ袋と紙袋で値段が違います。リサイクルにコストのかかるポリ袋の方が値段が高いのです。
Q:個人レベルでのエコ対策で、教授のイチオシがあれば教えて下さい。
A:一番簡単で効果が挙がる対策は、冷蔵庫をいつも一杯にしないことです。日本では冷蔵庫に保管された食料の40%が結局捨てられています。それは保存食品を買い込みすぎるから。本当に必要とする分だけを購入する心がけが必要です。
駄に捨てられる食料が半分になるだけで、どれだけの効果かあるか考えてみてください。日本や欧米の平均的な家族(4人)の一週間の購入食品は3〜4万円です。そして、先にも挙げた通り、その40%が食べ残しなどで捨てられます。それを半分にするだけで、年間どれだけの節約になるでしょうか。ちなみに、アフリカのチャドの家族の1週間食費は143円でした。国連からの食糧支援でようやく生きながらえています。
Q:実際、今私たちはどこまでの環境の危機に面しているのでしょうか? 具体例と共に教えて下さい。
A:参考になる資料があります。これはもったいない学会の天野理事の報告です。
(以下、もったいない学会より抜粋)
各国の現在の状況とこれからの石油、天然ガス、石炭のピークがどのようにインパクトを与えるか考えてみよう。 カナダの特徴は、豊富な水力である。一次エネルギーに占める割合は26%であり、もっと増やすことが出来る。石油、天然ガス、石炭に占める一次エネルギーの割合は68%であり、冬の厳しい寒さを考えると、今後の対応は難しい。豊富な水源と自国で開発した原子力発電所の大幅増設が必要になる。輸送関係もネックになる。 米国は世界一の原子力発電大国であるが、一次エネルギーに占める原子力の割合は8%である。エネルギー消費大国だからである。石油、天然ガス、石炭に占める一次エネルギーの割合は約90%であり、今後の対応は困難である。輸送関係、生活の冷暖房も石油、天然ガス、石炭に依存している。 ロシアは天然ガスが54%で、石油と石炭が35%である。原子力は5%である。ロシアは、資源国であり、石油、石炭、天然ガスを今後大事につかうために、原子力の割合を高めてくる。ロシアが世界をエネルギー資源で牛耳ることになる。ロシアとこれまで何回か戦争体験のある、ノルウエー、スエーデンはその痛みを知っているので、早めの対応を取ると思われる
エネルギーの不足は、すぐに食料の不足に繋がります。なぜなら現在の大規模農業に原油が不可欠だからです。トラクターなど農耕機械は全て石油燃料で動いています。人工肥料や農薬の主原料も石油、灌漑のために地下水をくみ上げるのにも石油を使うからです。 生産品を大量運搬するトラックにも石油からの燃料が必要です。その原油が不足することは農業生産量の低下に繋がるからです。
Q: 最後のまとめとして、教授が考える私たちの目下の課題とは何でしょう?
A:植物も資源も、カナダや日本のような先進国に住む私たちには、有り余るほど豊富だと感じているかもしれませんが、日本やカナダは今後以下の4つを達成することが求められます。
1.もったいない、足るを知る 2. 省エネ技術3. 2050年までは使える原子力の他、風力、太陽光、水力などの再生エネルギーの利用 4. 農業、輸送、食料、社会システムを脱石油型に転換

―どうもありがとうございました。

 
   
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